花王 新商品の機能性を動画で訴求 Amazon広告にも活用で売上4倍

Date: 2018年02月02日

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花王のヘアケアブランド「エッセンシャル」は昨年、ボトルへのつめかえ作業が不要で専用パックを簡単につけかえられる「スマートホルダー」を発売しました。そのプロモーションで、動画メディア「KALOS」を活用して成果をあげた。花王グループの神谷光俊氏と中田敬氏、エブリー「KALOS」編集長の田原朋恵に、その狙いや効果を伺いました。

マス広告が届きにくい時代 デジタルを活用してアプローチ


神谷:花王は2017年にECサイト限定で「エッセンシャル スマートホルダーセット」の販売を開始しました。

シャンプーやコンディショナーが入ったつめかえパックをデザイン性の高い容器に、簡単につけかえることができる商品です。つめかえ作業が不要な上に、独自開発の「エアレスポンプ」の採用で、空気が入らず吸引できるため、使っていくうちにつめかえパックがどんどん圧縮され、最後まで無駄なく使い切ることができます。

この商品が生まれた背景には、消費者が欲しい中身(処方)と、欲しいボトルのデザインが一致していないという課題がありました。例えば、国内シャンプー市場におけるつめかえ品の売上構成比は約80%にも上り、インテリアショップで購入したボトルに「エッセンシャル」をつめかえる消費者が多く存在しています。


中田:消費者のライフスタイルが変化し、好きなものに囲まれて暮らしたいと願う人が増加しているという理由もあります。「スマートホルダー」は、こうした消費者のパーソナライゼーションに対する期待に応える形で、生まれた商品です。現在は、テストマーケティングの段階にあり、ECサイト限定で販売しています。


田原:「スマートホルダー」のデザインは可愛く、20 ~ 30代女性のライフスタイルにフィットしますよね。また、商品説明を受けた際、デザイン性だけでなく機能面の訴求ポイントも多く、「KALOS」ユーザーにとって魅力的な商品だと思いました。


神谷:今回、「KALOS」さんと組むことを決めた理由には、メディア環境の変化があります。テレビを見ない消費者が増えた上、番組レコーダーにCMスキップ機能が搭載されるなど、テレビCMをはじめマスマーケティングで効果を出しづらい環境になりました。

また、消費者のニーズが細分化され、それぞれのターゲットに適したコミュニケーションを行う必要もあります。「KALOS」さんの動画は完全視聴率が高く、ターゲットである女性層に私たちが伝えたいメッセージをきちんと届けられると考えたのです。



ユーザーインサイトを捉えた「あるあるネタ」で興味喚起


中田:「スマートホルダー」はつめかえ作業の不便さ、最後まで中身を使い切れない、ボトル底面に付く水垢など、消費者がヘアケア商品に対して感じていたストレスを解消してくれる商品です。「KALOS」さんには、それらのメリットを直感的に伝えるためのクリエイティブをご提案いただきました。


田原:動画の冒頭に「お風呂あるある4選(気づいたら空っぽ・手が濡れて滑る・全部つめかえきれない・ボトルが倒れる)」を描くことで、ユーザーが抱える潜在的な悩みを掘り起こし、その解決策として商品を紹介する構成にしています。ユーザーからの賛同コメントが多く、再生数も伸びました。


中田:動画の再生数は当初想定していた以上でしたね。消費者からの多くのコメントは、マーケティングの参考になりました。


神谷:消費者のストレスを解決できるという商品の持つ特徴が、しっかり伝わったのでしょう。メーカーからの一方的な情報発信にならないように、動画の冒頭で消費者が感じているストレスを興味喚起できるシーンで描いたことが勝因だと思いました。





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動画「せっかくの癒しタイムが… お風呂あるある」。




SNSを活用し多面的にアプローチ Amazon上の動画広告


中田:現代の消費者はさまざまなメディアに接触しており、情報過多な状況にあります。いかに日常で使用しているFacebook、Instagram、LINEなどのSNSツールの中でタッチポイントを作るかが重要です。

そこで今回の動画を「KALOS」さんはもちろん、商品を販売するAmazon上の動画広告や、同社アカウントのSNS上でも流してもらうなど、消費者に多面的にアプローチする戦略を立てました。

その結果、動画配信時の売上は通常時の約4倍に、Amazonプラットフォームに合わせてカスタマイズした動画広告の完全視聴率は、一般的な動画広告の2倍弱になりました。


田原:プラットフォームごとに、動画へのたどり着き方やプラットフォームでの過ごし方は異なります。ですので、ユーザーが自分ごと化でき視聴しやすい動画を各プラットフォームに用意することが重要です。こうした我々のノウハウを花王さんとAmazonさんにお伝えしご意見をいただきながら、細かい調整をさせていただいたことが視聴完了率の高さにつながったと思います。


神谷:今は消費者が自ら情報発信し、メディアになる時代ですよね。

最初の発信源となるアーリーアダプター層はまだ世の中で広く知られていない商品を紹介しますが、逆に大々的にマス広告で告知した商品はあまり取り上げてくれません。「スマートホルダー」はデジタル上の口コミでじわじわ広がっていくことを期待しています。そういう意味では、コメントの質が高かったことが嬉しいですね。

今後は、もっと消費者側から発信していただくために何が必要なのかを考えて、様々なトライをしていきたいと思っています。


中田:そうですね、認知が上がったとはいえ、まだまだ低い段階。SNS上のコメントを見直して、どのポイントが消費者に響いたのかを探っていきたいですね。現在の動画では消費者の4つの課題を均等に紹介していますが、「つめかえ作業が不要」と伝えることで購入率が高まることが見えてきたため、優先順位をつけたいと思っています。


田原:つめかえる必要がない点は、ターゲットに最も刺さるポイントですよね。今後は、そのベネフィットだけを紹介する動画をお届けしたり、ECサイトとの連動を高めたりするなど、新たなお取り組みにもチャレンジしていきたいです。


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