「雪見だいふく」の購入率が向上 レシピ動画の活用方法とは?
ロッテ「雪見だいふく」は、“〆雪見(しめゆきみ)”という新テーマの訴求を目的に「DELISH KITCHEN」とコラボレーションしました。レシピ動画を9本制作し、購入率と購入頻度を高めることに成功した。そのポイントについて、ロッテアイス商品開発部の中田朱郁氏と、「DELISH KITCHEN」マーケティングソリューションズ マネージャーの三ツ中菜津美氏に伺いました。
レシピ動画を9本シリーズで展開 “〆雪見”の浸透に活用
中田:「雪見だいふく」は20~40歳女性がメインターゲットですが、近年男性にも購入いただいており、幅広い層から支持されています。日々の生活の中で得られる、ちょっとした安心感や癒しが「雪見だいふく」の価値だと考え、今年はコミュニケーションのテーマに“〆雪見(しめゆきみ)”を掲げて、例えば家事を終えた主婦、外勤から帰ってきたビジネスパーソン、宿題を終えた子どもといった、日常生活において少し頑張った後に食べてもらうという提案を進めてきました。
三ツ中:“〆雪見”は、現代の女性のライフスタイルにすごく合っていると感じました。実際に「DELISH KITCHEN」でも毎日忙しいユーザーが多く、簡単においしくできるレシピが人気の傾向にあります。
中田:このテーマを浸透させていくために、レシピ動画を活用したいと考えました。これまでも「雪見だいふく」を使ったレシピはブランドサイトや公式SNSといったオウンドメディア上で配信していたのですが、新しい顧客へのリーチに課題がありました。そこで私自身もユーザーで、レシピ動画でNO.1※1の「DELISH KITCHEN」さんに相談しました。
三ツ中:今回は「雪見だいふく」を使った、“〆雪見”レシピ動画を9本制作しています。第1弾はロッテさんのテレビCMキャラクターの土屋太鳳さんに監修していただいた「雪見エッグベネディクト」。その後は、ハロウィンに「雪見かぼちゃモンブラン」、クリスマスに「雪見リースケーキ」など、催事に合わせた“〆雪見シーン”での配信で関心喚起を狙っています。
中田:どのレシピも私たちに無かった発想で、毎回勉強になりました。特に「雪見ベーコン巻き」は意外性がありながらも、美味しかったです。また、雪見だいふくのトレイを使ったアレンジレシピもお願いしたところ、期待以上の「雪見チョコアイスケーキ」というレシピが完成し、驚きました。
購入率が市場の伸び以上で好調対前年比105%に
中田:今回はレシピ動画に加えて、お客さまに“〆雪見”のレシピを考えて応募していただく「〆雪見レシピコンテンスト」を開催しました。そのお手本レシピとして「DELISH KITCHEN」のレシピ動画を紹介したところ、その分かりやすさからか、お客さまの投稿レシピのレベルが高かったと感じています。また、「DELISH KITCHEN」のレシピをオウンドメディアや店頭POPなどでも活用しました。
三ツ中:「DELISH KITCHEN」が貢献できるポイントのひとつは、店頭で、ユーザーの買い物中にもアプローチできることです。今回はSNSやアプリを含めて1本の動画で80万回以上再生される動画もあり、多くのターゲットに“〆雪見”を知ってもらえただけではなく、買い物中に「雪見だいふく」を手に取るユーザーも多かったと思います。ユーザーから「洗濯の後に“〆雪見”」「待っていました!雪見シリーズ!」といったコメントが寄せられるなど、継続的に配信したことでファンが生まれた点も良かったです。
中田:そうですね。市場データを見ても、「DELISH KITCHEN」のレシピを公開してから「雪見だいふく」の購入率対前年比が105%※2と伸長しました。驚いたのが、主婦層に加えて男性の購入率が伸びていたことです。別のシングルソースデータを見ても、男女ともに効果があったことが分かりました。
三ツ中:レシピは静止画よりも動画の方が分かりやすいため、料理初心者の男性にとっても、「DELISH KITCHEN」アプリは料理を始めるきっかけになっていると思います。
中田:これまでも静止画のレシピを投稿していましたが、美味しそうと思わせることができても、その先の「つくってみよう」という行動喚起につなげることが難しいと感じていました。一方で「DELISH KITCHEN」は、料理への関心が高いユーザーが多いため、実際につくった料理が投稿されたことも確認できましたし、さらに情報が拡散されたと感じています。
期待以上に情報が拡散 企業間コラボへ拡大
中田:思わぬ効果もありました。「DELISHKITCHEN」で配信したサイダーを使った「スパークリングフルーツ雪見」というレシピを「三ツ矢サイダー」を販売するアサヒ飲料の宣伝部の方がご覧になり、自社公式Facebookに投稿したいとご連絡をいただき、企業間コラボが実現できました。今回の広がりから、テレビCMだけでなくSNSやアプリでリーチ力のある「DELISH KITCHEN」のようなメディアに注力していくことで、情報がさらに拡散されていく可能性を感じています。
三ツ中:今回は統合マーケティングの中で、「DELISH KITCHEN」を上手にご活用いただいたと思っています。今後もデジタルでのリーチにとどまらず、店頭施策などを強化しながら、立体的に“〆雪見”を浸透させ、最終的な売上にまでつなげられるよう貢献できたらと思っています。